パヒューム 〜ある人殺しの物語

naish2007-03-10

 今年初の映画を観てきました。観る予定にしてなかったこの映画「パヒューム」だったのですが、そんな不満を軽く裏切る作品でした。

 物語の開始早々からドキドキさせられてラストは圧巻でした!その圧巻のラストには多少の不満が残るものの、「まぁいいか」と許せてしまうくらいに物語が面白かった。こちらまで香水の威力にやられてしまったのか!?
 久しぶりに大好きなダスティン・ホフマンの演技が観れたのも嬉しかった。

【ストーリー】
18世紀、パリの魚市場で産み落とされたグルヌイユは驚異的な嗅覚を持っていた。青年に成長したある日、赤毛の少女が発する至福の香りに出会うが、夢中になるあまり彼女を殺してしまう。死と共に香りも消えてしまうことを知った彼は、香りを永遠にとどめておく方法を探るため調香師に弟子入りし、さらなる技を求めて職人の街グラースへ向かう。途中、自分自身に体臭がないことに気づき衝撃を受けるが、やがて運命の香りと再会する。

ここまで嗅覚を刺激する映画がかつてあっただろうか。冒頭の市場のシーンから匂いの迫力に圧倒される。それは死んだ魚と生きた人間が放つ猥雑でリアルな匂いだ。体臭を持たない男が香りに恋い焦がれるこの物語は、85年に発表され世界的ベストセラーとなったパトリック・ジュースキントの小説が原作。すぐさま映画化権の争奪戦となったものの原作者が拒み続け、ようやく21年の時を経て『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティクヴァ監督と、無名の新人ながら類い稀な才能を持つベン・ウィショーを主役に得て映画版が完成した。群衆がプリミティブな本能を呼び覚まされるラストシーン、官能をくすぐる香りに誰もが度肝を抜かれるに違いない。